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「イノウエはアメリカで戦え」井上尚弥vsネリ直前に賛否両論…米国メディアの本音は?「残念だが時代は変わった」「パッキャオになりたければ…」
 

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杉浦大介

杉浦大介Daisuke Sugiura

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photograph byKiichi Matsumoto

posted2024/04/26 17:04

「イノウエはアメリカで戦え」井上尚弥vsネリ直前に賛否両論…米国メディアの本音は?「残念だが時代は変わった」「パッキャオになりたければ…」<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto

5月6日ルイス・ネリ戦に向けて準備を進める井上尚弥

 結論からいうと、ほとんどの関係者が井上の方を支持し、大方のファンからもポーター氏の不躾な発言は批判的に捉えられている。4月16日に公開されたクリス・マニックス(DAZNボクシング中継でコメンテーターを務める)氏のポッドキャスト内で、元ESPN.comのダン・レイフィール記者とマニックス氏が約10分にわたって討論した際の結論が象徴的だった。

「ショーンのことは尊敬しているが、この件には同意できない。アメリカにおいてボクシングは以前ほど人気ではない。井上は日本でも最高級のスターで、東京ドームを完売にできる。ネリ戦のゲート収入はサウル・“カネロ”・アルバレスの試合やジャーボンテイ・デービス対ライアン・ガルシア戦に匹敵するだろう。アメリカで戦ったとして、それらに近いほど稼げるカードは存在しない。すでに統一王者で、パウンド・フォー・パウンドでもトップ2に入る。バンタム、スーパーバンタム級では史上最高の大金を稼いでいる。そんな選手がアメリカに来て、誰と戦えばいいのか?」

新進気鋭のジャーナリスト「時代は変わったんだ」

 レイフィール記者のそんな言葉に、ビデオグラファーとしては史上初めて全米ボクシング記者協会入りを果たした新進気鋭のジャーナリスト、ショーン・ジッテル氏も同意していた。ジッテル記者の言葉は以下の通りだ。

「1000万ドル以上の報酬を稼ぐファンベースが日本にあり、殿堂入りも確実な実績を残し、パウンド・フォー・パウンドのトップ2に入るほどの能力があるなら、井上はもうアメリカに来る必要はない。少々残念なことだが、2024年のボクシングの勢力地図においてアメリカは以前ほど支配的なマーケットではない。時代は変わったんだ」

【次ページ】 サウジ流失、米リングの影響力に変化…

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