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佐々木朗希“ロッテに突然メジャーを突きつけた”は考えづらい…スポンサー契約延長せず「実は1年前から準備を…」地元・岩手、アメリカで聞いた声
posted2024/02/01 06:01
text by
杉浦大介Daisuke Sugiura
photograph by
JIJI PRESS
「とても印象的な投手だからこそ、ロウキにはなるべく早くMLBに来て欲しい。ポスティングでは年齢を重ねるまでメジャー挑戦が難しいことはわかっているが、日本から来る実力のある選手には、できれば加齢する前に渡米して欲しいんだ」
今オフ、佐々木朗希とロッテの契約問題が長引くのを見て、昨季途中、カージナルスのマイルズ・マイコラスが述べていたそんな言葉を思い返していた。
山本由伸の争奪戦が勃発した理由
マイコラスはご存知の通り、2017年まで読売ジャイアンツで活躍し、2018年以降はカージナルスで主戦格として登板してきた投手。日米両方の球界を熟知する35歳の右腕の思いは2つの事実を物語る。22歳の佐々木は米球界関係者からも評価されるとてつもない逸材であること。そして、あくまでメジャーでの成功だけを考えれば、なるべく早く渡米する方がベターだと一般的に考えられていること。
日本人投手の力量はすでにアメリカにも知れ渡った感があるが、メジャー側から見て残念なのは渡米してくる年齢が遅い傾向にあることだという。1月26日のNumberWebのコラムでも取り上げられていたが、過去、ポスティングシステムで渡米した選手たちは大谷翔平を除き、すべて日本で実働6年以上を過ごしてからだった。
アメリカでのキャリアを中心に考えるなら、20代後半から30歳前後よりも、適応のためにはもっと早く渡米するに越したことはない。今オフ、オリックスからメジャー入りを目指した山本由伸に総額3億ドルを超えるほどの値段での争奪戦が勃発した理由の1つは、まだ25歳と若かったことに他ならない。