中日“当初1位指名”は度会隆輝も「他に優先すべきポイントが」広島を高評価、巨人ドラ1西舘勇陽は「未知数」セのドラフトを山崎武司が斬る

　愛工大名電からドラフト2位で中日に入団した山崎武司さんには、少し物足りなさが残った。今秋のドラフト会議は大学生投手が豊作と言われ、高校生野手の注目度が低かった。12球団の2位までに指名されたのは、オリックスが単独指名した上田西の遊撃手・横山聖哉選手だけだった。

支配下全体で高卒は12人しかいなかった

　支配下選手全体でも指名された72人のうち、高卒野手は12人（内・外野手8人、捕手4人）しかいなかった。浅野翔吾選手（高松商）が巨人、イヒネ・イツア選手（誉）がソフトバンクから1位指名され、2位にもオリックス指名の内藤鵬選手（日本航空石川）らが並んだ昨年とは特徴が大きく異なった。

高松商から巨人に入団した浅野は、ルーキーイヤーから一軍での経験を積んだ　©Hideki Sugiyama

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　山崎さんは今秋のドラフトを、こう総括する。

「プロはドラフトの順位ではなく、入ってからが勝負です。ただ、今年は東都に力のある投手が集中し、2位以下の選手、特に野手で目立つ選手が少なかった印象です。そのせいか、どの球団も将来を見据えたり、現状の弱点を埋めようとしたり、ある程度バランスよく選手を獲得できたと感じました。1位の抽選を外したら失敗に映ってしまうドラフトでしたね」

結果的に草加投手を獲得できたのは良かった

　事前の予想通り、ドラフトの主役は東都大学野球リーグの選手たちだった。3球団が国学院大・武内夏暉投手で競合するなど、最終的に東都出身の7人の投手が1位指名を受けた。その中で、野手の目玉となったのはENEOSの外野手・度会隆輝選手だった。ロッテ、DeNA、中日による抽選により、DeNAが交渉権を手にした。

度会は当初3球団が指名した　©Hideki Sugiyama

　山崎さんは度会選手について「今年のドラフトで唯一、1年目から活躍が期待できる即戦力の野手と言えます。ミート力が高くて足も速い。体は極端に大きくありませんが、プロでも長打を打てる選手です」と評する。その能力を認めた上で、古巣の中日が度会選手を1位指名した戦略に疑問を投げかける。

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