高橋藍のカラフルデイズBACK NUMBER
高橋藍「地上波ゴールデンはモチベーションが上がる」躍進男子バレーの“中心”にいる22歳が初めての“五輪予選”へ「今は勝てる自信がある」
posted2023/09/19 17:15
text by
高橋藍Ran Takahashi
photograph by
Kiichi Matsumoto
※連載『高橋藍のカラフルデイズ』は今稿から形式を変えてリニュアールします。
――ネーションズリーグ(以下、VNL)、アジア選手権が終わり、これからパリ五輪予選が始まります。銅メダルを獲得したVNLの帰国時には、空港に200人を超えるファンが駆け付けましたね。バレー熱が高まっています。
ありがたいし、嬉しいです。昨年の世界選手権から世界のトップチームと戦えるようになった手ごたえは感じていましたが、VNLでもたくさんの自信を得られました。特にブラジル戦は大きかったですね。今までならば、こてんぱんにやられるイメージしかなかったですが、ブラジルに対しても自分たちがやるべきことをやれば十分戦えるし、勝つところまで力がついていると実感できました。
――しかも、ブラジル戦は最後の1点は高橋選手のスパイクでした。
決まりましたねー。チームとしては、最後の決定力という面で考えたら石川(祐希)選手に持って行く、というのが共通した考えではあるのですが、自分もエースアタッカーと呼ばれるポジションで、1本を獲りきる力を常に求めてきました。石川選手を少しでも助けられるように、自分も勝負所で決める力が大事だし、その時がいつ来てもいいように準備をしていたので嬉しかったです。
――少しプレーに関して細かく聞いてもいいですか?
もちろんです。何でも答えます。NGないので(笑)。
「ジャンプ力が上がったことで視野が広がった」
――昨シーズンから「前衛からのアタック決定率を上げたい」と話していましたよね。ブラジル戦の最後はまさにそれを象徴するシーンでした。自身の中で進化を感じたところ、今までとの変化はどんなところで感じましたか?
簡単に言うと、まず世界レベルの(ブロックの)高さに慣れていなかったのでスパイクの通過点が低かったんです。でもイタリアのシーズンで試合出場を重ねて、経験が増え、常に高いブロックを相手にバレーボールをしてきました。その環境下で、高いブロックに対していかに通過点を高くするか、長いコースに打つか、という感覚が身についてきたことが大きいです。もちろんパワー、筋力がついたことでジャンプ力自体も上がったので、高さも増して視野も広がった。攻撃の幅が増えたと思います。
――ただ攻撃をするだけでなく、高橋選手はサーブレシーブの比重も高いポジションです。よりスムーズに攻撃へ入るために、どこを見て、どんな風に攻撃へ入っていますか?