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〈未来の守護神〉ロッテ・横山陸人22歳「着実な成長」を支えた吉井監督の“親心”「みんな佐々木朗希を見ていた」初ブルペンから始まった「5年計画」の未来図 

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梶原紀章(千葉ロッテ広報)

梶原紀章(千葉ロッテ広報)Noriaki Kajiwara

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photograph byChiba Lotte Marines

posted2023/08/14 11:00

〈未来の守護神〉ロッテ・横山陸人22歳「着実な成長」を支えた吉井監督の“親心”「みんな佐々木朗希を見ていた」初ブルペンから始まった「5年計画」の未来図<Number Web> photograph by Chiba Lotte Marines

サイドハンドから150kmを超える速球を投じる横山

吉井コーチ自ら付け加えた“言葉”

 そして迎えた初ブルペン。佐々木朗希、横山ともに約25球を投じた。練習後、吉井コーチはメディア対応の場に立った。やはり質問は令和の怪物に殺到した。横山に関する質問は最後まで出ることはなかった。会見が終了を迎えようとしたその時、吉井コーチは自ら、言葉を発した。

「朗希はいい球を投げていました。ただ、隣で投げていた横山も凄いボールを投げていましたよ。それだけは最後に言わせてください」

 この言葉はマリーンズの指揮を任されることになった今年、大きな意味を持つようになっている。

「球が強く、サイドからあれだけのストレートを投げることが出来れば、打者はなかなか1打席ではアジャストできない。そういう意味でも先発よりもリリーバー向きだと思っていた」と吉井監督。サイドから繰り出す150kmを超えるストレートは威力十分。今年、7月6日のライオンズ戦でプロ初ホールドを挙げると、同9日のファイターズ戦で初セーブ。さらに同23日のホークス戦ではプロ初勝利を手にしてマリーンズの若手のホープとなっている。

「5年計画」進化は続く

 同期の佐々木朗希は1年目は体力強化の期間として実戦登板がなかった。2年目でプロ初勝利を挙げるなど3勝。3年目で完全試合を達成し9勝。今年も途中で、左わき腹を痛め離脱したが、ここまで7勝を記録している。吉井監督は当初から「完成まで5年。5年で完成する計画」とメディアに一貫して説明をしてきている。横山についても「4年目で、一軍で投げるようになるというイメージだったけど、今年は見習い枠。ここまでは予定通りに来ている。彼も来年に本格化を考えている」と目を細める。

「コントロールがよくなった。去年まではどこか勢いで投げている部分があったけど、スライダーとシンカーを使いながらうまく打者を抑えている。ただ、厳しく言えばシンカーはもう少しかな」と評する。

【次ページ】 「死ぬかと思った…」朗希のキャッチボール

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