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名ボクサーにして名指導者、88歳で逝去した米倉健司を偲ぶ。

posted2023/05/26 09:00

 
名ボクサーにして名指導者、88歳で逝去した米倉健司を偲ぶ。<Number Web> photograph by JIJI PRESS

2008年4月、WBAスーパーフェザー級タイトルマッチへの挑戦が決まり、取材に応じる嶋田雄大と米倉会長(左)

text by

前田衷

前田衷Makoto Maeda

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JIJI PRESS

 柴田国明、ガッツ石松、中島成雄、大橋秀行、川島郭志――個性的で魅力溢れるボクサー5人を世界王者に育てたのだから、これだけでもすごいとしか言いようがない。4月20日に88歳で亡くなった米倉健司元ヨネクラジム会長は、「名選手必ずしも名指導者にあらず」の格言を裏返しにしたような人だった。「名ボクサーにして、名指導者」。日本、東洋も加えると36人のチャンピオンを育てた、まさにチャンピオンメーカーである。

 昭和30年代の現役当時、アマチュアのスターだった。メルボルン五輪ではメダルまであと1勝で惜敗したが、鳴り物入りでプロ転向後も、絶えず脚光を浴び、いずれも敗れたものの世界挑戦を2度経験している。

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