そして配信されているチーム動画も相変わらず面白い！ チーム永瀬の「いちご王決定戦」では――こちらも例年通り――永瀬軍曹が優勝するお約束。チーム稲葉は書道に挑戦したものの、チーム名の「NinNin」を豪快に誤字ってしまいました。でもうっかりにホッコリ！

©Junsei Chida

　実際の対局も盛り上がっています。4月29日のチーム豊島vsチーム稲葉では、木村一基九段が出口若武六段相手に持将棋のち指し直し局で勝利を掴み取っていました。所属するチーム豊島は惜しくも敗退（稲葉八段が強い……）となってしまいましたが、その戦いぶりはまさにチーム名、そして木村九段の座右の銘「百折不撓」との言葉通りのアツさでした。

　長丁場の戦いを続けるという観点では――4月29、30日に行われたニコニコ超会議の「超将棋」も強烈なインパクトでした。佐藤天彦九段と糸谷八段が登場したんですが「2日間で超早指し戦100局を指す」という……言葉を選んでもムチャクチャな企画でした（笑）。それに対応してしまう2人の棋力と気力には恐れ入るばかり。ちなみに1日目の解説をしていた新A級の中村太地八段と佐々木勇気八段の2人がマッサージを受けてました。これはこれで見たことがない（笑）。

3）イベント続々……タイトル戦、ベトナムでやるの!?

　新年度に入って、配信だけでなくNHK杯や将棋番組も新たな装いになっています。「将棋フォーカス」の春からの講師は、4月30日がお誕生日だった豊島将之九段！ 「令和初の竜王名人」が教える将棋って豪華な……と想像していると、豊島九段が開設されたTwitterで〈自分の力でがんばってください！〉と発信。もしかして“ドS”な感じで進むの？ と震えつつ、いやもしかしたら「区民」と呼ばれる豊島九段ファンの皆様はそれすらも楽しんでいるのでは……と（笑）。

豊島九段と藤井竜王（2022年、将棋オールスター時） ©Hideki Sugiyama

　そして30日の放映では豊島九段の代名詞となった「豊島？ 強いよね。序盤・中盤・終盤スキがないと思うよ」と語った佐藤紳哉七段がご登場。さらに豊島九段と仲の良い菅井八段が「会館にバケツの子も居ました」とTwitterで投稿していたことについて、妻氏が「子供の頃の豊島九段の愛称なんだよ」と教えてくれました。しかし「とよぴー」「きゅん」「とよよ」に続いて、これだけ愛称が多い棋士も珍しい……ファンに愛されている証拠なんでしょうね。つぶらな瞳での講師ぶりに注目しつつ、僕たちも将棋を学べればと思います。

　順位戦がない3月後半から4月にかけて、将棋界は比較的スケジュールが穏やかな時期だそうです。さらには行動制限もなくなったため、数多くのイベントが開催されています。

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