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大谷翔平の起用法は「クローザーとスターター両方」か? WBC“最大のキーマン”が握る「米国には最悪、ファンにとっては最高」のシナリオ
posted2023/01/16 17:30
text by
笹田幸嗣Koji Sasada
photograph by
Nanae Suzuki
いよいよWBCイヤーが幕を開けた。本来ならばこの第5回大会は21年度に開催される予定だったが、コロナ禍のために順延され6年ぶりの開催となる。米国、ドミニカ共和国はMLBオールスター軍団を結成し、目指すは優勝のみと鼻息は荒い。
無論、侍ジャパンも同様だ。ダルビッシュ有、大谷翔平、鈴木誠也のメジャーリーガーを招集し、予想メンバーは歴代最強との呼び声がある。3月9日の東京ドームでの1次ラウンド中国戦を皮切りに米国マイアミで21日(日本時間22日)に行われる決勝戦までの熱闘は7試合。歓喜、興奮、熱狂の2週間となる。
優勝のみを宣言する侍ジャパンの栗山英樹監督は声高らかに熱く語った。
「日本に元気や勇気を届け、子どもたちに夢を持ってもらえるよう、必ずや世界一になって皆さんに喜んでもらう。そういう野球をやっていきたい」
米国、ドミニカも注目する「大谷翔平の起用法」
指揮官は先のメジャーリーガー3人に加え、佐々木朗希、山本由伸、村上宗隆ら12人の先行メンバーを発表したが、30人の最終ロースターメンバーは今月末まで熟考を重ねる方針を示している。
「WBCではいろんなことが起こる。どういう対応もできるチームを作りたい。選手の状態を見てギリギリまで引っ張りたい」
実績だけでなく、今の健康状態、今の仕上がり具合を見極める。今、最も力を発揮できる選手を選ぶ。
米国では、ドミニカ共和国とともに3強として日本の評価は高い。その中で、両国の関心を集めているのが、大会唯一無二の二刀流選手である大谷翔平の起用法だ。米国、ドミニカ共和国にとって悲願成就への最大の難敵。それが大谷翔平。ダルビッシュと共に彼らが最も警戒する日本のキーマンだ。