え、ここ、自宅ですか？

「はい。色々な品種を育てているので、ぜひ見てもらいたいと思いましてね。これがイングリッシュラベンダーで、こちらにはラベンダー以外の植物も……今年の夏は本当に暑かったので、栽培は本当に大変でしたね（苦笑）」

　まさか屋鋪さんがプライベートでやっているガーデニングを見るとは思わなかったが――栽培の様子を目の当たりにできるとは思わなかった。さらに、屋鋪さんが嬉しそうに水をまく様子は、子供達が好プレーを見せたとき、一瞬浮かべる笑顔と同じだった。

　自分が任されたものについて、手塩にかける。決して言葉数が多い人ではないが、それこそが屋鋪さんにとっての信条なのだろう。

ラベンダーには感謝していますよ

　屋鋪さんはラベンダーが大事な趣味になっていた経緯を、こう話してもいた。

「コロナ禍は仕事も含めて人と接する機会が減ってしまい、自宅にいざるを得ない時間が増えた中でラベンダー栽培に精を出した。そして最近になってまた仕事や撮影などで数日、自宅を離れる時があっても、近所の方々がご協力してくださって、水まきをしてくれます。コロナ禍は仕事も含めて人と接する機会が減ってしまった中で、そういった場を生んでくれたラベンダーには感謝していますよ。それとともに野球を教えることはしっかりと続けていきたいですね」

　ラベンダーも野球指導もSL撮影も。自分が学んだことを生かして、一生懸命育成するという一貫した情熱。仕事と趣味の両方に全力で挑むセカンドキャリアを、屋鋪さんは今もさっそうと走り続けている。

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元大洋で盗塁王3回・屋鋪要63歳「ラベンダーを栽培している場所を…」「ここに蒸気機関車が」斜め上な趣味人になったワケ

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