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ムシアラ、フォデン、チュメアニ…戸田和幸が才能爆発に期待する、カタールW杯のスーパースター候補たち《大穴はカナダ代表》
text by
戸田和幸Kazuyuki Toda
photograph byGetty Images
posted2022/11/02 11:01
戸田さんがデブライネを引き合いに出すほど期待する若手、フォデン(左)とムシアラ。ともに攻撃的ポジションの選手だ
個人的に注目しているチームの一つがこのカナダ代表です。北中米カリブ海予選ではアメリカ代表、メキシコ代表を相手にそれぞれ1勝1分けと負けていません。そして何よりも女子代表監督としてロンドン、リオと五輪で2大会連続銅メダルを獲得したジョン・ハードマン監督がコレクティブに戦えるチームをつくっていて、世界を驚かせる可能性を秘めています。そのカギを握っているのが、アルフォンソ・デイビスとジョナサン・デイビッドの2人だと言えます。
プレーに多様性のある、全体的に“まとまった”選手を中心に挙げてきましたが、そういうタイプばかりが魅力的なのかと言われれば、決してそうではありません。
シーズン中に開幕する醍醐味
たとえばダーウィン・ヌニェス(ウルグアイ代表/リバプール/23歳)のプレーは、はっきり言って粗いです。とはいえパワーがあって、スピードがあって、得点感覚も持っている。凄くワイルドでピッチが狭く見えるほど。とても魅力を感じる一人ではあります。
「23歳以下」と年齢で括ればビニシウス・ジュニオール(ブラジル代表/レアル・マドリー/22歳)やペドリ(スペイン代表/バルセロナ/19歳)らも当然入ってくるのですが、今回は基本的には、もっと知られてもいいのに、と思える選手を中心に名前を挙げさせてもらいました。
今回のカタールワールドカップはこれまでとは違う11月開幕になります。欧州ではシーズン後じゃなくシーズン中ですから、選手たちが疲弊していないという見方ができます。その意味で言えば、クラブでの出場状況やパフォーマンスがワールドカップに直結してくるはずです。若くて、目を引く選手は本当にたくさんいます。このなかに入れていない選手が、ブレイクする可能性も十分にあるでしょう。そういったことも含めて、僕自身もワールドカップを楽しみたいなと考えています。
(構成=二宮寿朗)