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「中学生でドラゲーにハマって…」“スターダムの超新星”天咲光由19歳が明かす「男子をマジ泣きさせた」意外な素顔とは《特別グラビア》
posted2022/04/22 17:00
text by
原悦生Essei Hara
photograph by
Essei Hara
「(林下詩美は)強かったなぁ。あまりデビュー戦を覚えていないんです。でも、なんかずっと前のことのようにも感じています。感覚的には3カ月以上前みたいな……」
スターダムの新人レスラー・天咲光由は19歳だ。4月25日には20歳の誕生日を迎えるが、3月11日のデビュー戦からまだ1カ月半しか経っていない。
天咲は林下とのシングルマッチ、それもメインイベントという異例のデビュー戦を行ったことから注目を浴びた。「期待の新人」「美女レスラー」「19歳」といったフレーズがあちこちで目についた。
スターダムが天咲に大きな期待をかけているのがよくわかる。同時に、豊富な人材を有しているにも関わらず、新たなレスラーを発掘する姿勢には、団体としての攻めの姿勢が見てとれる。だが、この先、天咲がその期待にどれだけ応えられるかは本人次第であることに変わりはない。
筆者はデビュー前から話題になっていた新人が気になり、3月11日、品川インターシティホールに天咲を見に行った。スターダムの新大会『NEW BLOOD』だ。この試合で天咲が試みたブリッジ技が強く印象に残っている。
その後、天咲はプロレスラーとして後楽園ホールや両国国技館のリングを体感しながら「濃い毎日」(本人の弁)を送ってきた。
「超未来戦士」と形容される新鋭に、話を聞いてみたいと思った。彼女はどんな経緯でプロレスラーになったのだろうか。天咲は自身のルーツについて、これまで多くを語ったことがない。
中学3年時の進路相談で「プロレスラーになる」
天咲は2002年に京都で生まれ、京都で育った。
「中学生の時にあずみ(現AZM)さんを見て、『私と同じ歳でこんなことやっているんだ』と衝撃を受けました。最初に見たプロレスは、地元のKBSホールでやっていたドラゴンゲート。飛んだり跳ねたりして、単純に『すごいなぁ』って。すぐにハマっていきました」
天咲は目を輝かせながらプロレスとの出逢いを語った。
「実家は二条城の近くなんですが、学校からの帰り道が一緒の男の子たちがいて、みんなでよくプロレスの話をしていました。その話題の中心がドラゴンゲートだったんです。近所のスーパーにもドラゴンゲートの割引券が置いてあって、それを会場に持っていって(笑)」
プロレスに夢中になる一方で、小・中・高とそれぞれ海外留学を経験しているそうだ。「周りでは普通ですよ」と天咲は言うが、受験で中高一貫校に入ったというから、教育熱心な家庭だったことが想像できる。
「中学2年生の時には、もうプロレスラーになりたいと思っていました。でも3年生の進路相談で『プロレスラーになる』と先生に言ったら、全力で否定されて(笑)。中高一貫校だったので、『約束された席があるんだから、とりあえず高校は出ておきなさい』と。3年経って、まだプロレスがやりたかったら、やればいい。そう思って高校に行きました」