川瀬　だから、審査員が期待していたのも、そのへんやったのかな、と。

――もっとえぐいネタを欲していた？

川瀬　えぐいのをえぐいまま出すわけにはいかないので、それをどこまでポップにできるかでしょうね。今年のポイントは。自分がおもしろいと思うものをそのままできる人たちがうらやましい。僕がほんまにおもしろいと思えるものをそのまま出したら、お客さんは絶対引いちゃうので。はらさんは、笑っちゃうタイプなんですけど。僕らの感覚は、時代と完全に逆行してるんです。そこは辛いところですよね。

――下ネタのポップ化は、すでに少しずつ進んでいるのですか。

川瀬　それも難しいんですけど、もう一つ、難しいことがあって。はらさんが下ネタを言うとなると、はらさんがほんまにそう思ってる、はらさんがそういうことが好きだということを世間の人に認知してもらっておく必要があるんです。そもそもはらさんは僕に虐げられているようなイメージがあるので、無理やり下ネタを言わされているみたいに思われたら引かれてしまう。やっぱり、普段からテレビに出た方がええのかな。4回目ともなったら、そういうのも使っていかんと。

はら　出ようよ。これを機に。

――テレビの仕事は断っているんですか。

川瀬　基本、断ってます。テレビって、マジでむかつくやつが多いんで。今の時代になっても、まだ、そんなに威張ってるの？　みたいな。

――使えるものは何でも使った方がいい気もしますね。ここまできたら、是非、優勝したときの川瀬さんの表情を見てみたいので。

川瀬　うまく泣けるかな。

はら　泣かなそう。

＜#1、#2から続く＞

（写真＝深野未季）