「自分の信条を強く持つ人に、縦のものを横にした方がいいよ、というのを納得できるように説得するのって、本当に全身全霊、心を込めないといけないんですよね。でも真心は伝わると思っていたので、毎回ヘトヘトになるまでエネルギーを使い果たしていました。

　実際、私が何か言った時によく分からないって反応でも、最終的にはその通りにしてくれていたので、ああ私の言ったことをどこか心の端っこに置いていてくれてたんだなって実感できることもあったんです。それがあったから、ずっとやってこれました」

新庄のメジャー挑戦も支えた大河内　©Getty Images

　そんな二人三脚があったからこそ、別れてから14年経った今でも、新庄の言動で思わず気になってしまうことも多い。

「YouTubeチャンネルで彼が手品を披露していたりするんですけれど、それって私と一緒にいた頃にいつも『志保、見て見て』って何度も見せていたネタと同じなんですよね。それがちょっと気になって、飽きられないようにもうちょっとネタ増やしたら、って画面越しに言いたくなっちゃうんです。あと歩き方を見ていて、『あれ、腰悪いのかな？』って心配になっちゃったり……。

　とにかく色んなところを未だにプロデューサー目線で見ちゃうんですよね。そこがね、もし今も新庄さんと一緒にいたら申し訳ないなって（笑）」

〈後編に続く〉

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。