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《ノア1・1武道館》武藤敬司&ファンキー加藤が“プロレス愛”を語り尽くす!「ちゃんちゃんこの代わりに赤いベルトが欲しいんだよ」 

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堀江ガンツ

堀江ガンツGantz Horie

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photograph byGantz Horie/MUTO OFFICE

posted2021/12/30 17:08

《ノア1・1武道館》武藤敬司&ファンキー加藤が“プロレス愛”を語り尽くす!「ちゃんちゃんこの代わりに赤いベルトが欲しいんだよ」<Number Web> photograph by Gantz Horie/MUTO OFFICE

プロレスリングノア1・1武道館大会を前に実現した武藤敬司と“大のプロレスファン”ファンキー加藤対談

「歴史を大事にしてくれる現場だから、今の俺たちも闘えてる」

――歌詞に三沢さんのワードが入ってたりするっていうのは、歴史を大事にしながら新しいプロレスを提供しているノアという団体のイメージに合ってますよね。

加藤 今まで歩んできた道をないがしろにしないところもノアの大きな魅力だと思いますから。

武藤 逆に言えば、そういう歴史を大事にしてくれる現場だというのが、今の俺たちも闘えてるひとつの理由だよな。

加藤 三沢さん自体が器の大きな人だったんで、それが今も団体のカラーになってる気がしますね。

武藤 またノアはベテランに楽させてくれないんだよ。ここ最近のマッチメイクはすごいよ。俺だってこないだ12・7後楽園で、望月(成晃)とシングルでやらされたし。次の12・27後楽園なんて、杉浦(貴)と船木(誠勝)、藤田(和之)と田中(将斗)がシングルやるんだよ。出し惜しみをしない。

加藤 1・1武道館や、1・8横アリの新日本との対抗戦を控えて、いまノアの注目度がグッと上がったタイミングで、この攻めの姿勢はすごくいいと思います。「毎回見逃せない」という感じになっているので。

武藤 俺も試合を観てたけど、ハズレがねえよな。みんないい試合をしてますよ。

加藤 とくにタイトルマッチは毎回、激闘の連続ですよね。丸藤正道選手と中嶋勝彦選手のGHCヘビー級タイトル戦(10・10大阪)は、ABEMAのゲスト解説で呼んでいただいたんですけど、試合がすごすぎて、途中で解説どころじゃなくなっちゃいましたよ。ツイッターのコメントでも「加藤は『ウォー!』と『スゲー!』しか言ってねえな」とか書かれちゃって(笑)

――放送席が素で盛り上がっちゃいましたよね(笑)

加藤 たぶん次の1・1武道館は、そうなるだろうなっていうカードですよね。メインが中嶋勝彦vs潮崎豪のGHCヘビー級、セミが拳王vs清宮海斗のGHCナショナル王座戦ですから。

――図らずも“今のノア”を体現する4人がメインとセミで闘うかたちになりましたね。

加藤 武道館の主要カードをしっかり純血で固めてきましたよね。そこにノアの潔さや、2022年に勝負を賭けているなって感じて。僕はそんなノアの姿勢に共感したし、応援したくなりましたね。

――1・1武道館は普段ノアを観てない人にも注目される大会でしょうからね。

加藤 そうですね。「最近ノアが面白いらしいぜ」っていう感じで、ザワザワしてる感じはあるんで。

武藤 あっ、ホント?

加藤 もちろんです。「いまノアに乗っておかないと損するんじゃないか」みたいな、そういう空気感がありますよ。新日本の人気が上がってきたときのような、あのざわつきが間違いなく今のノアにはあるんで。

武藤 でも、今の新日本のファンとか、ちょっと若そうじゃん。「ノアって還暦近い奴がやってるのか?」って言われそうだよな(笑)

加藤 でも、そういう声をひっくり返すのも武藤さんじゃないですか。武藤さん自身、そういう場は嫌いではないんじゃないですか?

武藤 まあ、反応がないほうが嫌だよな。ゼロだからね。

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