GII札幌記念（13年）を制したトウケイヘイロー…殊勲の陰に“運命を変えた”武豊のエスコート「安田記念に“除外”されたおかげで…」

　今週末、札幌競馬場では札幌記念（GII、芝2000メートル）が行われる。

　2013年にこのレースを制したのがトウケイヘイロー（牡、栗東・清水久詞厩舎）だった。この年の札幌記念は競馬場の改修工事のため、函館競馬場での開催。後にキタサンブラックとのタッグでも大活躍をする清水久詞調教師と武豊騎手のコンビで挑むレースとなった。

　札幌記念を前に清水調教師は次のように語っていた。

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「逃げ馬なので作戦とかは特にありませんでした。競馬はいつも豊さん任せです。私達に出来る事は良い状態でパスを出すだけ。その点は何も問題なく良い状態で臨めました」

武豊を背に、札幌記念を勝利

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武「思った以上にスイスイと行けた感じ」

　この直前には函館記念（GIII）を制していた。先述した通りこの年の札幌記念は函館競馬場で行われたので、前走の函館記念とは全く同じ舞台。ハンデ戦から定量戦にかわり、負担重量は57・5キロから57キロへ。好材料が揃っていたかと思えたが、指揮官に不安がないわけではなかった。

「同型の逃げ馬に絡まれるのは嫌だと思ったし、朝から降り続く馬場で道悪になったのも心配でした」

　もっとも、馬場に関しては「心配こそしたが、不安になったわけではなかった」と続けた。

「かなり馬場の悪い中で調教をした事があったけど、その時の感じからは、こなしてくれそうだと思えました」

　枠順は16頭立ての14番。逃げるのには決して好枠とは思えなかったが、ゲートが開くと拍子抜けするほど楽に先頭に立った。

「無理すること無くジワーッという感じで行ったけど、思った以上にスイスイと行けた感じでした」

　手綱を取った武豊騎手は当時、そう語っていた。

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