酒井宏樹に大迫勇也、武藤嘉紀に宮市亮がJ1に… 酒井高徳や清武弘嗣、宇佐美貴史ら“ロンドン世代の復帰後スゴい実績”に続けるか

　東京五輪、悔しかったなあ……ロンドン五輪を超えられると思ったんだけどなあ……。3位決定戦のメキシコ戦を終えた直後、テレビで吉田麻也や久保建英らのインタビューを聞き終わってしばし放心後、ふとロンドン世代のたくましさに気づいた。

スペイン戦で勝利した当時のロンドン世代　©Getty Images

すべての写真を見る（18枚）

　当時、関塚隆監督率いるチームは下馬評こそあまり高くなかったものの、吉田に酒井宏樹と酒井高徳らの手堅い最終ライン、そして永井謙佑の俊足と清武弘嗣、大津祐樹らのスキルを適材適所に生かしてベスト4に進出した。テレビ越しながらサッカーの母国イギリス（五輪なので）のファンから、拍手を送られるプレーが多かったことを記憶している。

酒井や大迫、武藤や宮市がJ1で見られる！

　そんなロンドン世代の選手たちが、Jリーグの舞台に戻ってくる。酒井宏樹に大迫勇也、武藤嘉紀と宮市亮だ。

東京五輪フランス戦でゴールを決めた酒井宏樹　©Kaoru Watanabe/JMPA

　ロンドンだけでなくオーバーエイジで東京五輪にも出場した酒井は浦和に、五輪代表の18人にこそ入らなかったものの、ロシアW杯メンバーに名を連ねた大迫と武藤は神戸へ、爆発的スピードで期待され続けた宮市は横浜F・マリノスへと加入。4人の国内復帰（宮市はJリーグ初挑戦だけど）が、フロンターレ独走の気配が漂うJ1が盛り上がる起爆剤になってほしいなと思う。

　それと同時に……ロンドン五輪世代のメンバーはJリーグの舞台に復帰して、ことごとくチームに貢献しているのでは、そんな気がずっとしていた。

　もちろんシドニーなら小野伸二や中村俊輔に小笠原満男、アテネだと大久保嘉人に阿部勇樹、北京では家長昭博や槙野智章らが海外を経由して加わったJクラブを引き上げた印象がある。

　ではロンドン世代の成績を数字で見るとどうなんだろう……五輪が終わったタイミングだし、「海外→J復帰」を果たした主な選手の公式戦（ルヴァン杯、天皇杯、ACL、スーパー杯を含む）成績をそれぞれ調べてみた。データは移籍専門サイト「transfermarkt」から。カッコ内は所属したシーズンで、今季J1での成績は8月13日時点のもの。

【次ページ】　酒井高徳が神戸に加入してもたらしたもの