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令和の部活事情「帰宅部が1番人気って本当?」「部活でサッカーやるのはカッコ悪い」イマドキ中学生の本音 

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沼澤典史

沼澤典史Norifumi Numazawa

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photograph byGetty Images

posted2021/05/31 17:05

令和の部活事情「帰宅部が1番人気って本当?」「部活でサッカーやるのはカッコ悪い」イマドキ中学生の本音<Number Web> photograph by Getty Images

※写真はイメージ。今回の取材で「うちのサッカー部はもう11人集まりません」という先生もいた

 スポーツチームは、選手個人の技量をアップさせ、試合で結果を出させることが目的のはず。だが、学校の部活においては、そこに加えて教育的効果が求められるのだ。高校時代にハードなスポーツ部活を経験してきたという教師は、その効果をこう解説する。

「苦しい練習を共有することで得られる仲間との連帯感、そんな仲間と試合を勝ち抜いた喜び。そうした思春期の経験が、わたしの人格の大部分、8割くらいを形成してくれたと感じています。だから学校教育のなかでスポーツをする意義は大きい。校務がどんなに忙しかろうと部活の指導は手を抜きたくないし、生徒にとっても部活は貴重な場ですよ。その点で、週イチ程度の活動しかしない文化部は、わたしから見れば実体としては『隠れ帰宅部』みたいなもの」(前出、神奈川県中学教師)

“帰宅部がない”中学校では……

 この言葉のようにスポーツを通した教育的な目的を達成するため、1人でも多くの生徒を部活に入れるべく、学校によっては部活動への加入を義務化、あるいは推奨している。スポーツ庁による「運動部活動等に関する実態調査」(平成29年度)によれば、校則が自由と言われる都市部においても18.3%の公立中学校が部活への加入を強制しており、非都市部にいたっては44.8%に達する。全国の公立中学校の平均値としては、32.5%だ。

 そのような学校ではクラブチームなどに所属する生徒もなんらかの部活への加入が求められるが、当然ながらモチベーションはあがるわけがない。現場では苦肉の策で対応している。

「クラブチームをメインとする生徒も便宜的に既存の部活動に所属させていましたが、籍を置くだけで真面目に活動しない状況が目に余るようになりました。そのため、県内のいくつかの学校では、彼らの受け皿として10年ほど前から『総合活動部』や『総合運動部』なるものを設置しています。部としての活動実態は一切ありません。僕の学校では野球、サッカー、バスケなどのクラブチームに入っている生徒30人ほどが所属しています」(前出、山形県中学教師)

【次ページ】 「うちのサッカー部はもう11人集まりません」

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