「東京五輪師匠」だけなぜ優遇される？ 「国のかじ取りをする人たち」の“スポーツ紙的”決まり文句に要注意！

　開幕から1カ月を過ぎてなお、阪神タイガースが強いです。ルーキーの佐藤輝明もゴツンゴツンとホームラン。

　その勢いはグランドの中だけじゃない。デイリースポーツのコラム『吉田風取材ノート』（4月22日）によると、

『タイガース応援ありがとう！　ご愛読感謝キャンペーン！』

　と太文字でうたう購読申し込み用紙が西宮の自宅ポストに入っていたという。『あれ？　ウチの社、こんな企画してたっけ？』

　よく見たらその新聞は、

『ジャイアンツの親会社さんである』

　はー。

　そういえば思い出した。私も似たような経験があった。学生時代に大阪に住んでいたとき、長年低迷していた阪神が突如目覚めて優勝争いをした年があった（1992年）。

　最終的にはヤクルトに敗れて僅差で優勝を逃したのだが、近所のダイエー（当時）に行ったら「ようやった阪神セール」をやっていたのだ。たしかそんな名称だった。

　ダイエーの制服の上に阪神のハッピを着たおばちゃんがレジを打っていた。タイガースの帽子もかぶっていたと思う。その情報量の多さに面食らったが、関西の盛り上がりと商売っ気を体感できてなんだか感動した。

　今年は阪神が強いのでもしかしたらそういう便乗……いけない、「共感」があちこちでまた起きるかもしれない。阪神優勝における経済効果というアレもそのうち各媒体で出てくるはず。

「メークレジェンド」を忘れるな！

　でも、あなたの周囲に、こんなこと言う人がいないだろうか。

「いやいやまだ油断するな。何があるかわからない。そもそも92年がそうだったじゃないか。まだあるぞ、巨人に最大13ゲーム差をつけながらひっくり返された2008年を忘れるな！」

　スポーツ紙の見出しなら「阪神」と「半信半疑」をかけてくるところである。私は思うのですが、過去を忘れず、決して楽観的にならない阪神ファンにこそコロナ対策を任せたらどうなんだろう。半分本気です。

　現在も依然としてコロナ禍である。推しチームの調子が良くてもグランド外が読めないことに不安を持つ人も多いだろう。

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