下山田：マイノリティであることを意識せず暮らしたいと思っているのに、自分が一番マイノリティであることを意識しちゃってたことに気付きました。だから、これを機にパートナーも両親に伝えて、正式に家族になろうと思います。

――ついに、家族になるんだね。とっても素敵だ。今日はいい報告も聞けてよかった。インタビューの機会をくれてありがとう。

下山田：こちらこそ、ありがとうございました！

©Shigeki Yamamoto

「カミングアウトしたら、生きやすくなった」

　海外でプレーしたから気づけた日本の「当たり前」への違和感。スポーツ選手だから気づけた女子スポーツ界の「当たり前」への違和感、LGBTQ当事者だから気づけた社会の「当たり前」への違和感。その違和感に、下山田選手はこの2年間真正面から向き合ってきた。彼女の発信に、起業に、がんばりに、励まされた人も多いだろう。

「カミングアウトしたら、生きやすくなった」――下山田選手はこう語る。「当たり前」の中で息苦しさを感じている誰かが、「自分らしい選択」のできる社会にするために。下山田選手の挑戦はこれからが本番だ。

＜第1回、第2回も関連記事からご覧になれます＞

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。