ジェコの代役マジョラルがELで得点量産

　ELに優勝して、来季のCL本大会出場権を手にするのだ。指揮官曰く「ELはイタリア国内よりオープンにプレーできるスペースが広がっている」。

　ジェコに代わるエース役のFWマジョラルは、ELで7ゴールを挙げ、現在大会得点ランク首位タイに並んでいる。

「イタリアのサッカーが他の国のサッカーと違うように、1つひとつのゲームはそれぞれ異なるものさ。この先に向けてチームには自信がある」

　コメディ映画での名将カナ、もとい俳優バンフィに言わせれば「選手たちがわしの故郷プーリア州の名産ムール貝をムシャムシャと食べれば、ローマは間違いなくCLに行ける」らしい。

　"カナ監督"の助言をフォンセカは苦笑いで受け流すだろう。

　現実のELやCLは下手なフィクションよりもドラマに満ちている。勝っても負けても、ローマのメディアが喧騒を止めることはない。

　指揮官は己の去就を懸け、クラブは明日を懸ける。ローマのラストスパートが始まる。