田中将大からのマルチ安打が「すごく自信に」 DeNAドラ2牧秀悟は“チャモいじり”される愛されルーキー

　たかがオープン戦、されどオープン戦。

　どの選手においても準備段階といえる時期の成績は、その後の長いシーズンを鑑みれば参考にならない場合が多いが、それでもアピールに成功した活きのいい若手選手には期待をせずにいられない。

「入寮したときから開幕一軍を目標にしてきたので、すごく嬉しいです。日本一を目指し、チームの勝利のために貢献したい」

　横浜DeNAベイスターズの三浦大輔監督から開幕一軍切符をもらったドラフト2位ルーキーの牧秀悟は表情を輝かせそう語った。

甘いカウントは強振、走者がいれば優れた選球眼

　大学日本代表の四番打者の名に恥じない、予想以上のポテンシャルだった。練習試合から積極的に起用され、オープン戦ではチーム最多の9安打を放ち、打率は.273とトップの桑原将志（.296）に次ぐ数字を残した。

　特筆すべきはゲームの状況を俯瞰する打者としてのセンスだ。ランナーがいなかったりカウントが甘いと鋭いスイングで強振するが、ランナーがいる状況で追い込まれると、すぐに切り替えフォアボールを選んだり進塁打を放つなど、選球眼の良さに裏付けされた、優れた対応力を持っている。

「今は1打席に1球しか打てるボールがないと思っているので、とにかく甘い球が来たら自分のスイングをするようにしています。最悪、後ろにはいいバッターが揃っているのでランナーがいたら進塁打、状況によっては逆方向に打つなどベストの選択を常に考えていますね。状況を見ながらの野球は、高校大学がそういったチームだったので自然に身に付いたものだと思います」

　3月14日の楽天戦では、昨年までテレビでしか見ることのなかった田中将大と対戦した。

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