ホープフルSでダノンザキッドと再戦

　勝利したダノンザキッドとは約1カ月後のホープフルS（GI、中山競馬場、芝2000メートル）で再戦する事になった。

「東京スポーツ杯2歳Sの内容を見て、小回りの中山競馬場なら機動力で優るうちの馬で付け入るスキが充分にあると考えていました」

　メンコを外した前走では「返し馬から力みが見られた」との事で再びメンコを装着して挑んだレースは、ところが思わぬアクシデントに巻き込まれてしまった。逃げていたランドオブリバティが4コーナーで逸走。鼻先をかすめられるような形になったタイトルホルダーが「力んでしまった」と栗田は語り、続けた。

「難しい形になってしまい、またしてもダノンザキッドに差されてしまいました」

　4着という結果に関しては次のように感じたと言う。

「正直、もう少し走れて良いかとも感じたけど、力んでしまったわりには最後まで伸びていたので、完敗だったとは思いませんでした」

弥生賞で跨った新たなパートナーは

　ホープフルSの後は放牧を挟み、弥生賞ディープインパクト記念でクラシックの権利を取得すべく、帰厩させた。

「皐月賞への前哨戦はいくつかありますけど、レース間隔を考慮して弥生賞を選択しました。レースの日から逆算して、約40日前に厩舎へ戻して仕上げていきました」

　ここまでコンビを組んできた戸崎が、サウジアラビア帰りの自主隔離期間中となってしまったため、乗れなくなった。そこで「オーナーと相談して、今、勢いのある武史（横山）に代打騎乗を依頼しました」。

　新たなパートナーには1週前追い切りで初めて跨ってもらった。

「『気持ちばかり入って力み気味でした』と言われました」

　そこで当該週の最終追い切りでも感触を確かめてもらおうと考えたが、その直前にちょっとしたアクシデントが起きた。本来、追い切りを予定していた水曜日の前日にそれは起きた。

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