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【トレード考察】巨人の狙いは“ドラフトの修正”?「岡本和真以上」と呼ばれた廣岡大志の手本となる選手とは 

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小関順二

小関順二Junji Koseki

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photograph bySankei Shimbun

posted2021/03/08 17:02

【トレード考察】巨人の狙いは“ドラフトの修正”?「岡本和真以上」と呼ばれた廣岡大志の手本となる選手とは<Number Web> photograph by Sankei Shimbun

古巣ヤクルトとのオープン戦で特大アーチを放った廣岡。先輩・岡本との競演にも期待が高まる

 

「岡本以上」の声もあった高校時代

 廣岡のセールスポイントは長打力である。入団時には「岡本(和真)以上」「将来のクリーンアップ候補」という評価がよく聞かれたが、私は時間がかかると見ていた。

 確かに甲子園での数字を見れば、その評価は的外れではない。14年春のセンバツ大会1回戦の三重高戦では3番・岡本のあとの4番に座り、好左腕の今井重太朗からヒットを放ち、2回戦の佐野日大高戦では1番に座って大会ナンバーワン左腕・田嶋大樹(現・オリックス)から第3打席でセンター越えの二塁打を記録。同年夏の甲子園大会1回戦では大会屈指の好投手・岸潤一郎(明徳義塾高校、現・西武外野手)から9回表にレフトへソロホームランを放った。

 だが、16年版の『プロ野球 問題だらけの12球団』(草思社刊)では、こんな寸評を記させてもらった。

「少し前に流行ったバッティング理論なら『遠心力を用いて』と表現したいところである。大きいフォロースルーに特徴があり、ミートポイントは投手寄り。捕手寄りでボールを捉え、押し込んで右中間方向に大きい打球を飛ばす岡本とは真逆のバッティングスタイルと言っていいだろう」

 左右両方向に打てる岡本に対して廣岡はレフト方向一本やり。また、岡本がボールに向かってバットのヘッドが最短距離で出て行くのに対して、廣岡はボールの行方を探るようにヘッドが蛇行して向かっている、そんなふうに見えた。

対応力が優れていた高校生・岡本和真

 廣岡は田嶋との対戦では第3打席の二塁打以外、3本が三塁ゴロ、1本が遊撃ゴロという内容。一方、岡本は試合前に「真っ直ぐで押してくる」との監督の助言に沿って備えていたが、試合では案に相違してスライダー中心で攻められた。岡本はそこで試合中に修正した。

「2、3打席目は立ち位置を変えて、ここだったらスライダー当たるかな、ここだったら当たらないかなと前や後ろに立って確かめて、第4打席は前に立って『もうこれで打てるな』と思った」(巨人入団直後の本人談)

 修正した岡本は4打席目で内野安打を記録。学年が1つ下ということもあるが、当時の廣岡は岡本の安定感や対応力という面で少し見劣りしていたのだ。

【次ページ】 先輩・岡本との再会、内川聖一という先例

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