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リスグラシューは圧勝、他は大混戦。
こんなに票が割れるJRA賞は珍しい。 

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島田明宏

島田明宏Akihiro Shimada

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photograph byYasuo Ito/AFLO

posted2020/01/15 07:00

リスグラシューは圧勝、他は大混戦。こんなに票が割れるJRA賞は珍しい。<Number Web> photograph by Yasuo Ito/AFLO

有馬記念でアーモンドアイとの頂上対決を完勝し、年度代表馬も手にしたリスグラシュー。引退式は1月19日に京都競馬場で行われる。

朝日杯=2歳王者の法則が崩れた。

 そして、ついにこのときが来たか、という感じがしたのが最優秀2歳牡馬だ。3戦3勝でホープフルステークスを制したコントレイルが197票でタイトル獲得。同じく3戦3勝で朝日杯フューチュリティステークスを勝ったサリオスは77票の次点に終わった。

 2頭とも、2歳GIの前走はGIIIをレコードで圧勝というところまで同じだったのだが、意外なほどの大差で、コントレイルが栄冠を手にした。

 2歳GIが牝牡に分かれた1991年からずっと、朝日杯('04年から牝馬も出走可)を勝った馬が自動的に2歳王者になっていたのだが、そのタイトルが今回初めて、ホープフルステークス優勝馬のもとに渡った。

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 これほど得票数に差がついたのは、コントレイルが皐月賞と同じ舞台のホープフルステークスを完勝したことが評価されたのか。それに加え、管理する矢作調教師が、マスコミ関係者に人気があることも作用したのかもしれない。

 矢作調教師は、リスグラシューによる年度代表馬と最優秀4歳以上牝馬、コントレイルによる最優秀2歳牡馬、そして自身の最多賞金獲得調教師と、'19年のJRA賞で四冠を獲得したことになる。最優秀3歳牝馬で次点だったラヴズオンリーユーも管理馬だ。

「具体的な数字を目標にすることはありませんが、つねに前年以上を目指したいと思っています」と話している伯楽の2020年にも注目したい。

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