炎の一筆入魂BACK NUMBER
再建カープの秋季キャンプ。
野間峻祥の長打力は目覚めるか。
text by
前原淳Jun Maehara
photograph byNanae Suzuki
posted2019/11/26 18:00
2018年は中堅のレギュラーとして規定打席に到達して打率.286、5本塁打、17盗塁とキャリアハイの成績だったが、今季は数字を落とした。
首脳陣も期待する野間の覚醒。
思い切りの良さを取り戻すことが何かのきっかけになるかもしれない。コツコツ当てるような打撃ではなく、大きく振り抜く打撃もパンチ力を認めているからこそ推奨した。その方針は、秋季キャンプ2本塁打という結果に、少なからず影響を与えたに違いない。
佐々岡新監督は投手出身だけに、緒方前監督が選手に植え付けてきた「投手を中心にした守り勝つ野球」をより色濃くしたチーム作りとなるかもしれない。となると、あれだけの脚力がある野間の打力が上がれば、自然と中堅候補に名前が挙がる。秋季練習から、今季中堅のレギュラーとなった西川を手薄なポジションである三塁に再挑戦させていることにも、野間の覚醒を期待する首脳陣の期待が見え隠れする。
小さなきっかけで人生が大きく変わることもある。転換期にあるチームとともに、捲土重来を期している