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U-17日本の16強完敗と決勝Tの壁。
実力を出し切れば、と感じるだけに。

posted2019/11/09 11:00

 
U-17日本の16強完敗と決勝Tの壁。実力を出し切れば、と感じるだけに。<Number Web> photograph by Getty Images

ベスト4進出はならなかったU-17日本代表。メキシコ戦の完敗から何を学ぶかが彼らの次の一歩となる。

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沢田啓明

沢田啓明Hiroaki Sawada

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 U-17ワールドカップ(W杯)のラウンド・オブ16で、日本がメキシコに0-2で敗れた。

 グループステージ(GS)で日本は実力伯仲のD組を首位で勝ち上がったが、メキシコはF組3位。試合間隔も、メキシコが中2日だったが日本は中3日と優位な条件にいると見られた。

 しかし試合を一言で表現すれば、攻守両面で日本が良いところを出せず、日本がやりたかったことをメキシコにやられた試合だった。

 日本は、主将としてチームを統率し、守備の要としてチームを支えてきたCB半田陸(山形ユース)が故障のため欠場し、長身で空中戦に強いCB村上陽介(大宮U-18)が代役を務めた。フォーメーションはこれまで通り2ボランチの4-4-2で、2トップはFW西川潤(桐光学園高/C大阪内定)と若月大和(桐生第一高/湘南内定)。

 メキシコも、2ボランチの4-4-2。日本のアタッカーのスピードを警戒してやや深めに守り、中盤までは日本にボールを持たせるが、ゴールに近いエリアでは厳しくマークする。とりわけ、西川と若月に対しては常に複数の選手がケアする“厳戒態勢”を敷いた。

 攻撃では、精度の高い中長距離パスでサイドへ展開して日本の守備陣を揺さぶり、貪欲にゴールを狙ってきた。

 日本も最終ラインの選手がメキシコの2トップを見張ったが、彼らはパスを受ける直前に逆方向へ走るフェイントを入れたりしてマークを外し、頻繁に決定機を作る。GK鈴木彩艶(浦和ユース)の再三のファインセーブがなければ、日本は前半のうちに失点していただろう。

勝負どころを見逃さないメキシコ。

 後半12分、日本の守備陣がついに崩れる。メキシコの左CKの直前、ファーサイドにいたCBアレハンドロ・ゴメス(アトラス)がゴール前へ走り込み、低いクロスを直接シュート。日本のDFに当たってこぼれたところを、エウヘニオ・ピスット(パチューカ)が蹴り込んだ。周到に用意されたサインプレーだった。

 さらにその17分後、メキシコは自陣からの縦パスをFWサンティアゴ・ムニョス(サントス・ラグーナ)が収める。このとき彼の前には鈴木海音(磐田U-18)と村上がいたが、2人がじりじり後退したところをムニョスが見逃さなかった。強引に2人の間を抜くように放ったシュートは、ゴール左隅に飛び込んだ。

【次ページ】 ブラジルの解説者が停滞を指摘。

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