チャンスが来たときに結果を残せば。

　チーム内でコミュニケーションを取り、信頼を築くことが大事になる。コースの特性、レース当日のコンディションを含め、その日のゴールを狙いにいく選手が決まる。いつ、どこで、大役が回ってくるかは分からない。

　中根は言葉に力を込めた。

「自分にチャンスが来ることもあるので、そのときにしっかり結果を残せばいい」

　東京五輪行きの切符はまだ誰も手にしていない。代表選考はまだ続いている。中根も当然、その座を狙っている1人だ。

　1年後、東京五輪で初めて自転車ロードレースを見る人がいれば、日本チームとしての走りという視点でチェックすると、また違った楽しみ方ができるかもしれない。