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松坂世代初、12球団最年少監督。
楽天・平石洋介の対話力が熱い。
 

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田口元義

田口元義Genki Taguchi

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photograph byGenki Taguchi

posted2019/02/27 07:00

松坂世代初、12球団最年少監督。楽天・平石洋介の対話力が熱い。<Number Web> photograph by Genki Taguchi

久米島キャンプで笑顔をみせる平石洋介新監督。昨秋、監督代行から昇格した。

松坂世代・久保の平石監督評。

 そんな平石の強みをひとつ挙げるとするならば、常に選手に寄り添った指導だ。

「とにかく責任感が強いですよね。選手によって違う着眼点で話しかけてくれますし、ちょっとした行動でもよく見ているんです」

 そう教えてくれたのは久保裕也だ。2017年に右手の血行不良の手術をし、'18年に一軍復帰を果たした同じ「松坂世代」の盟友を平石は常に気にかける。久米島キャンプ中に開催された選手、指導者、スタッフたちによる「55年会」でも、二軍メンバーだった久保の状態を細かく尋ねてきたという。

 選手との接し方について、平石には持論がある。

「人と人との会話に教科書のようなマニュアルは存在しないですから。仮にマニュアルがあったとしても、その通りに言っても相手に響かないじゃないですか。一方通行でもダメですし、選手をやる気にさせるためにいっぱい会話する。いいものはいい、ダメなときは厳しい言葉もかける。そうやって選手のいい部分を引き出してあげたいとは、常に思っていますね」

ベテランとも対話を重んじる。

 監督という職業は不合理なことが多い。チームの成績が振るわなければ一斉に叩かれる。実力社会にもかかわらず、出場機会が少ない選手から不満が噴出することだって珍しくない。だから平石は対話を重んじるのだ。

 ベテランの藤田一也は、指揮官との対話を繰り返すことでモチベーションを高めている。

 本職のセカンドは、西武からFAで入団した浅村栄斗が守ることがほぼ確定している。そこで藤田は、ショートやサードに活路を見いだした。もちろん、セカンドのレギュラーだって諦めてはいない。

「本当にすごくコミュニケーションをとってくれるんですね。選手の気持ちを理解してくれた上で、『自分がどういう立場にいるのか』っていうことを明確に教えてくれるし。それって、ベテランでもありがたいことなんですよ。

 チームとしては浅村が来てくれたってことはすごいプラスやし、優勝するために戦力を底上げできるんやったら、僕としては『どこでもやります』と監督に伝えるんは、当然で。自分としてもレギュラーでやれる自信があるんで、だったらショートもサードも準備しておこうって気持ちになりました」

【次ページ】 賛否両論あっても熱くいく。

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