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秘めた伸びしろは十二分。バド数野・栗原組の挑戦。~16枠の狭き門をくぐって五輪初出場~
text by
矢内由美子Yumiko Yanai
photograph byAFLO
posted2016/05/30 09:00
昨年12月の全日本総合では第1ゲームを奪われたが逆転勝ち。相手組の3連覇を阻止した。
ペア結成からわずか1年でリオ五輪代表に滑り込んだ。バドミントン混合ダブルスの数野健太&栗原文音(日本ユニシス)組が16枠しかない狭き門を五輪レース最終週にギリギリで突破し、ともに五輪初出場を決めた。
30歳のベテラン数野が「最後まで出られるかどうか分からなかった。諦めないで良かった」と感無量の面持ちで言えば、「私たちには勢いがある。リオでは挑戦者として精一杯戦いたい」と26歳の栗原は笑顔。男子エース選手の不祥事で暗い話題が渦巻いた日本バドミントン界に、さわやかな風を吹き込んでいる。
右膝負傷の苦境を乗り越えたのは栗原だ。社会人3年目の'10年、ロシアとマレーシアの国際大会で女子シングルス優勝を果たし、同年12月の全日本総合選手権でもベスト8入りするなど着実に力をつけていたころ、右膝に痛みが走った。