地区優勝ロイヤルズに見る、堅実な古豪再建のあり方。～大物ではなく、ドラフト選手が主力に～ 

　ア・リーグ中地区を独走していたロイヤルズが9月24日、地元カンザスシティで、1985年以来、30年ぶりとなる地区優勝を決めた。世界一まで上り詰めた前回優勝時といえば、現在の主力でもあるホスマーやケーンらが、まだ生まれていなかった時代。四半世紀以上にも及ぶ低迷期から古豪再建までの道は、それほど長く、険しかった。

　最大の転機は、昨年の大躍進だった。ワイルドカードで29年ぶりにプレーオフ進出を決めると、劇的な試合の連続でポストシーズン8連勝。その勢いのまま、ワールドシリーズへコマを進めた。念願の世界一にこそ、あと1勝及ばなかったものの、その悔しさが、チーム力をさらに熟成させた。