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藪恵壹が見た阪神の助っ人補強。
宝クジ脱却へ井川慶を活用しては?
posted2018/12/15 11:00
text by
藪恵壹Keiichi Yabu
photograph by
Kyodo News
シーズンオフに入ってジャイアンツの大型補強が目立っています。タイガースは現時点で、オリックスからFAで先発ローテーションを任せられる西勇輝を獲得しましたが、やはり、来シーズンを大きく左右するのは外国人補強の成否でしょう。
17年ぶりに最下位となった今シーズン、敗因は新助っ人ロサリオの不振だったと言われています。韓国で2年連続30本塁打以上という実績があっただけに球団もファンの方々も不動の4番を任せられると期待していましたが、日本の投手には対応できなかった。
ただ、これを「ロサリオがダメだった」で片付けてはいけないような気がします。つまり、もう、「宝クジが当たるかどうか」という外国人補強の仕方は改めるべきではないかと思うのです。
広島、中日のケースを見ると。
まず、他球団を見ると、日本球界でも時代とともに外国人補強のやり方が変わってきていることに気づきますし、それぞれにその球団だけの特徴があります。
カープはドミニカのアカデミーで、自前で育てる。
ドラゴンズは中南米のウインターリーグに直接、現場やフロントの中枢が足を運んで、1年目は代理人をつけさせずに単年契約を結び、成績を残せば、2年目以降は代理人との交渉を許可するというやり方で、成功しています。
また、成績を残した外国人助っ人でも残留させることに必ずしも執着しない。1年で他球団に移籍したいという交渉カードをちらつかせるのであれば、必要以上に追いかけることはしません。
なぜなら、次々と新しい外国人選手のリストがあるからでしょう。そういう体制づくりをしているからでしょう。