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ジャンボ尾崎の誰とも違う生き方。
永久シード権と「プロとして適切」。

posted2018/05/02 07:00

 
ジャンボ尾崎の誰とも違う生き方。永久シード権と「プロとして適切」。<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS

尾崎将司71歳。AONと呼ばれた青木功、中嶋常幸がシニアツアーや解説者と活動の幅を広げる一方で、生涯現役にこだわり続けている。

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中村計

中村計Kei Nakamura

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NIKKAN SPORTS

 わずかだが語気を荒げた。

「そういう風に見るんだ?」

 尾崎直道は、中日クラウンズの大会2日目、前半9ホールを終えたところで体調不良により棄権した同組の兄・ジャンボ尾崎に小さく失望しているように映った。

 私が「あのコンディションで、あれだけやっているのは驚異的なことでもあるわけですよね」と振ったときのことだ。

 もちろん、そう肯定的に見ていたばかりではない。だが弟である直道に、ジャンボの出場自体を疑問視するような否定的な意見をぶつけるのはためらわれた。

 すると、直道自らこう切り出した。

「(その体調では)試合に出られないだろう、という見方もあると思うよ。あれだけミスばっかりしてるわけだから」

「プロとして適切な成績」とは。

 日本男子ツアーには「永久シード」という制度がある。国内で25勝以上した者には、永久的にツアーへの出場権が認められる制度だ。ジャンボや直道らを含む6人の有資格者がいる。だからルール上は問題ない。

 ただ、アメリカの場合は20勝以上で永久シード権を獲得できるが、「プロとして適切な成績を維持できること」という条件がつく。勝つ可能性が極めて低い選手が出場することは、貴重な出場枠の空費になりかねないからだ。したがって、'13年4月以降予選突破がなく、棄権を頻繁に繰り返すジャンボに対して、直道が指摘したような批判が常にある。

 ジャンボは中日クラウンズの第1ラウンドは、14オーバー。第2ラウンドはスコアをさらに3つ落とし17オーバーとなったところでリタイヤした。「プロとして適切な成績」とは言えまい。

 そもそもジャンボは男子ツアー国内開幕戦(4月12日~15日)の東建ホームメイトカップに出場する予定だった。しかし、2月中旬、クラブを少し強めに振ったときに背中を肉離れし、そこから約1カ月半、まったくスイングができなくなってしまったのだという。

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