JリーグPRESSBACK NUMBER
森岡隆三監督が語る2年目のJ3攻略。
鳥取に「悪くない」はもう要らない。
text by
森岡隆三Ryuzo Morioka
photograph byJ.LEAGUE PHOTOS
posted2018/03/09 17:00
トップチームの監督としてはキャリア2年目の森岡隆三。開幕戦の相手は三浦泰年が率いる鹿児島ユナイテッドだ。
今季の目標はJ2昇格レースへの参戦。
今季の目標は「50-50-30」。
勝ち点50点、得点50点、失点30点が達成できれば、J2昇格レースに参入出来るだろうとのことから叩き出した数字だ。昨季、勝ち点21、得点31点、失点63点の鳥取にとり、この目標はとてつもなくデカいし、ハードルも高い。だからこそ断固たる決意、強い覚悟が必要となる。
昨季の私は、正直「J2昇格を目指すにはまだ早い」と思っていた。だから、目標設定を「9位~10位」においた。15位で2016シーズンを終えたチームにとっての現実的な判断だと考えた。大きすぎる夢を抱くよりも、足元を見ながら、着実に歩くべきだと。
しかし、それは「弱気」や「逃げ」に繋がっていたのではないだろうか。
もちろん昨年も毎試合全力で勝ち点を奪いにいった。でも私だけでなくチームの中の1人にでも、「こういう環境なんだから、勝てなくてもしょうがない」「またダメかもしれない」といったネガティブな気持ちをわずかにでも抱けば、当然のことながら勝利は得られるはずはないのだ。
「悪くない」はもう要らない。
明確な目標を定めた。あとはやるべきことをやるのみ。自分を信じ、選手を信じ、勝利を信じて。
開幕一週間前の必勝祈願と出陣式。
ガイナーレ鳥取を支えてくれるサポーターが集まってくれた。
馴染みの顔が「今年こそは」とエールを送ってくれる。この人たちと共に今年こそ喜びを分かち合いたい。
昨年何度言ったか分からない「悪くない」はもう要らない。
強い覚悟とともに、私は新シーズンを迎える。
(構成:寺野典子)