記録は他人が評価してくれる。過程は自分しかいない。

　鳴り物入りで飛び込んだアメリカで何度もスランプを経験したが、それを乗り越えさせてくれたのは、振り返れば目の前の一打を向上させるための努力の積み重ねでしかなかった。

　記録は他人が評価してくれる。しかし、結果を導き出す過程に対する評価を下すのは自分でしかない。陰での努力や、地味で地道な日々の作業に甘えはないか。限界はどこか。その判断は本人に委ねられる。

　残した記録や結果がどれほど偉大であっても、プロセスに“後ろめたさ”があれば、人は胸を張れないかもしれない。むしろ過程に悔いがなければ、望んだ結果を得られずとも満足に至るかもしれない。

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　宮里藍は誰よりも自分を正直に見つめて、クラブを置いた。花が咲くか、つぼみがつくかも分からない草木に水を与え続ける尊さを訴えて。

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