濃度・オブ・ザ・リングBACK NUMBER
中国の選手が史上初のK-1王者に。
世界の格闘界に新たな潮流誕生か?
text by
橋本宗洋Norihiro Hashimoto
photograph byTakao Masaki
posted2017/03/08 07:00
K-1の新たなステイタスを、ウェイが世界へ発信することができるか? 防衛戦も早いうちに日本でやりたいと発言している。
中国での人気は、どんな新しい流れを生み出すか?
リングでコールされるとジャッキー・チェンばりのカンフーポーズを決めてみせるウェイのK-1戴冠をきっかけに、これから日本のファンにも中国=格闘技大国というイメージが浸透していくことになるはずだ。
ムエタイにおけるタイや、キック中・重量級におけるオランダ、柔術のブラジル、MMAのアメリカと同じような意味での打撃強豪国。
少なくとも、もはや新興国ではないと言える。
これから、どんな新しい“引き出し”を開けてくるのか。
ウェイの防衛戦が楽しみだし、次なる強豪の出現にも期待したくなる。サッカーや野球の国際試合を例に挙げるまでもなく、東アジアにライバルがいることは日本の観客を熱くさせ、選手にレベルアップをうながすことにもなるのではないか。
K-1は今年6月の大会からさいたまスーパーアリーナのコミュニティアリーナで開催、来年3月にはメインアリーナ進出が決まっている。
日本でもタイでもヨーロッパでもなく、中国が生んだチャンピオンは、そんなK-1の世界観をさらに厚みのあるものにしてくれる存在だ。