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槙野智章が語る、成長と失意の1年。
CWC、肉体改造、そしてあのPK――。 

text by

飯尾篤史

飯尾篤史Atsushi Iio

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photograph byKiichi Matsumoto

posted2017/01/20 14:00

槙野智章が語る、成長と失意の1年。CWC、肉体改造、そしてあのPK――。<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto

昨季のベストイレブンで、日本代表に名前を連ねる槙野智章は間違いなくトップクラスのDFだ。昨年はプロ初タイトルを手にし、次の目標を見据えている。

「新シーズンは流れの中でのゴールを狙いたい」

――では、'17シーズンに思い描く槙野選手の目標は?

「目に見える結果、それに尽きると思います。チームとしては引き続き年間最少失点。そして、1シーズン制になるので年間勝点1位になって優勝する。これしかないです。個人としては、これも目に見える結果ということで、ゴールを決めたい」

――ここ2シーズン、守備をテーマにするということで控えていた攻撃参加を解禁するということですか?

「もちろん、守備を疎かにするつもりはなくて、守備をさらにパーフェクトに近づけたうえで、それにプラスしてゴールですね。やっぱりゴールしてこそのサッカーだし、ゴールしたときの嬉しさは忘れられないし。以前、自分のことを『DFW』なんて言っていましたけど、新シーズンは流れの中でのゴールをまた狙っていきたいと思います」

佐藤寿人と大久保嘉人から感銘を受けたこと。

――'17シーズンも浦和レッズでプレーすることに決めたのですか?

「はい。レッズの一員としてタイトルを目指して戦います」

――チャレンジ精神旺盛な槙野選手にとって、新しい挑戦をするという選択肢も決してゼロではなかったのではないか、と想像します。

「今年は30歳の大台に乗るので、挑戦するタイミングなのかな、と考えたのは事実です。サンフレッチェ広島時代の先輩である佐藤寿人さんと連絡を取り合うんですけど、寿人さんが『サッカー選手である以上、うまくなりたい、チャレンジしたい』と言っていて、僕もその言葉にすごく共感できる。その寿人さんが今回、チャレンジするという決断を下したので、僕も、という思いは確かにあった。

 ただ、寿人さんは4年で3度、リーグ優勝を成し遂げている。同じように親しくさせてもらっている大久保嘉人さんも今回、FC東京に移籍しましたが、嘉人さんも3年連続得点王という結果を残したうえでの挑戦ですよね。じゃあ、自分はどうなのか。レッズで優勝争いを経験させてもらい、日本代表にも選ばれるようになった一方で、レッズに何か返したのかと自問したとき、やり残したことがある。だから、レッズでチャレンジさせてもらうことにしました」

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