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次のスコットランド戦に勝てる理由。
ハメットHC代行が語るジャパンの実力。
posted2016/06/23 11:40
text by
Number編集部Sports Graphic Number
photograph by
Yuka Shiga/AFLO
あの史上最大のジャイアント・キリングを成し遂げた“桜の戦士たち”が帰ってきた。18日のスコットランド戦は13-26と惜敗したが、9カ月前に10-45の35点差で負けたことを考えれば、ジャパンは着実に進化していると言える。
Number904号では指揮をとったマーク・ハメットHC代行にインタビューをし、25日にもう一戦交えるスコットランドに勝つために必要なことを語ってもらった。
前回のW杯イングランド大会で日本代表が唯一の黒星を喫したのがスコットランド代表だ。今回のテストマッチ2試合は、その雪辱戦であり、来年我が国で行なわれる2019年W杯の組み合わせ抽選を考えれば、絶対に勝っておきたい相手でもある。なぜなら、テストマッチの結果が組み合わせを左右する世界ランキングに直結するからだ(世界ランキングは日本11位、スコットランド9位)。
「日本を甘くみると、大変なことになる」
W杯で中心選手だった主将・リーチ マイケル、五郎丸歩両選手がケガのために出場できず、準備期間もかなり短かったことから、ジャパンを取り巻く状況を不安視する声が少なくなかった。対するスコットランドは、シックスネーションズで激戦をくぐり抜けてきた猛者ばかり。同大会で最優秀選手に選ばれた天才FBのスチュアート・ホッグも来日しているだけに、ラグビーファンが懸念するのも無理のないことだった。
だが、ハメットHC代行はこう語る。
「(スコットランドに)日本が勝つのは簡単ではない。でも不可能ではない。それはW杯で日本が証明したことでしょう? 日本を甘くみると、大変なことになるってことは」
その言葉どおり、1戦目はキックオフしてみればPGで3点を先制されたものの、8分のトライは日本代表のストロングポイントであるスピーディーかつワイドな展開を存分に発揮したものだった。アマナキ・レレイ・マフィの力強い突進に、立川理道がフォローに入り、最後は田村優からボールを託されたキャプテンの堀江翔太がトライ。まさにW杯のソルジャーたちがつないでもぎ取った得点だった。