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北朝鮮を下し五輪へまずは1勝。
今年のU-23、実はかなり勝負強い? 

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戸塚啓

戸塚啓Kei Totsuka

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photograph byTakuya Sugiyama

posted2016/01/14 11:15

北朝鮮を下し五輪へまずは1勝。今年のU-23、実はかなり勝負強い?<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

インフルエンザから復帰した遠藤航の存在はやはり大きかった。ここからコンディションを上げていくのが楽しみだ。

“日本らしさ”とかけ離れても勝ち点3を。

 日本対北朝鮮に続いて行われたサウジアラビア対タイ戦は、1-1のドローに終わった。16日のタイ戦に勝利すれば、同日のサウジアラビア対北朝鮮戦の結果次第で早くも2位以内を確定できる。

 3枠の出場権を獲得するための最終予選は、極論すれば「いかに勝ち切るか」である。独自のスタイルを出し切ったかどうか、言い換えれば勝ち切るための“手段”は最優先事項にあたらない。むしろ、各年代でライバルに印象づけてきた“日本らしさ”とかけ離れた戦いでつかんだ勝点3に、手倉森監督と選手たちの覚悟が凝縮されている。

 過去5大会のアジア予選で、他を圧倒する強さを見せつけたのは、中田英寿や中村俊輔と黄金世代が融合したシドニー大会くらいである。それ以外の4大会は、紙一重の攻防をくぐり抜けてきた。五輪の出場権獲得という結果が、予選の戦いぶりを輝かせてきたのである。

 北朝鮮を退けたからといって、手倉森監督のチームがアジアで抜きんでた力を示したとは言い切れない。ただ、したたかに逞しく勝利できるチームになってきているのは間違いない。GKの美技に救われたハラハラドキドキの一戦でなかったことが、このチームの胆力を映し出す。日本にとっては課題だらけのゲームも、ライバルたちに警戒心を抱かせたはずである。

 だから、この勝利は大きいのだ。

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