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初出場のメドベデワ優勝、宮原が2位。
ファイナルで見た、各選手のドラマ。 

text by

田村明子

田村明子Akiko Tamura

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photograph byAsami Enomoto

posted2015/12/16 11:30

初出場のメドベデワ優勝、宮原が2位。ファイナルで見た、各選手のドラマ。<Number Web> photograph by Asami Enomoto

初出場の宮原は大会後に「緊張しても落ち着いて演技ができ、自信になりました」「絶対に跳べる構成になっているので」とコメントした。

16歳のメドベデワが独走優勝果たす。

 16歳になったばかりのメドベデワは、SP、フリーを通してほぼノーミスの、勢いのある演技を見せた。先にも述べたように、昨シーズンのジュニアGPファイナルチャンピオンが、シニアデビューの年にファイナルまで制したのは、これまで浅田真央のみ。早熟なロシア女子の中でも、メドベデワが初めてである。

「ここで優勝できるとは思っていなかったので、驚いている。でも一生懸命練習をしてきました。コーチや振付の先生のおかげと感謝しています」と会見で述べた。

 昨年2位だったエレナ・ラジオノワは、わずかなジャンプミスがあり総合201.13で3位だった。昨シーズンから比べるとぐっと大人っぽくなった彼女は、身長が7センチ伸びたという。「もちろん体が小さいほうが、色々なことはやりやすい。でも大人になったメリットもあります。デメリットよりもメリットのほうを前向きに見ていきたいです」とコメントした。

入れ替わりの激しいロシアの女子選手たち。

 昨シーズンのチャンピオン、エリザベータ・トゥクタミシェワは今回ファイナルに到達できなかった。今季はジュニア女子も1位、2位をロシアの選手が独占しており、次々と新しい才能が出てくる。

 だが同時に、ユリア・リプニツカヤなどのように短い間注目されて、トップから消えていく選手も少なくない。会見では、「ロシアからは派手にデビューして消えていく女子も多いが、自分もそうなるかもという怖さはないか」という単刀直入な質問も飛び出した。

 確かに、これだけひしめく才能の中で、どれだけの選手が浅田真央のように長い間トップレベルを保って選手活動を続けることができるのか。それは歳月がたたないと答えが出ないことである。

【次ページ】 ベテランの意地を見せたアシュリー・ワグナー。

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