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南野拓実、2ゴール1アシストの内実。
彼は3点差でもなぜ走り続けたのか?
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byAFLO
posted2015/03/05 17:15
2ゴール1アシストで早くも高い順応性を見せた南野拓実。昨季はセレッソで苦しいシーズンを過ごした男が、オーストリアの地で変化を見せつつある。
ここから羽ばたくためには、圧倒的な結果が必要。
3月23日から31日までマレーシアで開催される「AFC U-23 選手権2016 予選」のメンバーに選ばれたことについては、南野はこう話している。
「正直、まだそこまでイメージは出来ていないですけど、(予選が始まるまでに)ここでしっかり試合に出て、結果を残して、良い形で行ければいいかなと思います」
では、初ゴールについては、どう感じているのか。嬉しい気持ちが大きいのか、それとも安堵する気持ちの方が大きいのか。
「両方ありますね。『まだまだ、ここからだろう!』と思う気持ちもあるし、苦しい状況でしたけど、どんな形であれ決められたことが自信になるし、チームに貢献できたと思います。だから、これを次につなげていきたいです」
オーストリアリーグで圧倒的な強さを誇るザルツブルクの選手としても、ヨーロッパにやってきた20歳のサッカー選手としても、求められることは実にシンプルだ。一つでも多くのゴールに絡むこと。ヨーロッパの中でも決してレベルが高いとは言えないリーグから羽ばたくためには、圧倒的な結果を残さなければ注目してもらえない。
試合が決まっている状況でも、初ゴールを含めた2ゴールをマークしたあとでも、貪欲にゴールを狙い続けたこと。それは南野がオーストリアから世界の頂点へと登りつめるだけの資格があることを証明したものであったのだ。