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“弱いロッテ”を変えた強気と度量。
里崎は最後まで「野球好き」だった。 

text by

田口元義

田口元義Genki Taguchi

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photograph byNIKKAN SPORTS

posted2014/09/30 10:40

“弱いロッテ”を変えた強気と度量。里崎は最後まで「野球好き」だった。<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS

引退セレモニー後、紙吹雪が舞う中でスタンドに手を振る里崎。ちなみにロッテが発売する「ビックリマン」の終身名誉PR大使に就任するなど、現役を退いてからもファンを楽しませてくれそうだ。

取材に訪れた全員に「ありがとう」と握手を交わした。

「いやぁ、楽しかった!」

 球場の関係者通路に戻ってきた里崎は、「最後なんで、前々からファンが喜ぶならなんでもやってやろうと思っていました」と、「さよならライブ」開催の目的を熱く語った。

「プロは野球だけやっていればいいって時代じゃなくなっているんでね。僕は引退するけど、自分が野球以外でできる限りのファンサービスをすることによって、これからもひとりでも多くのファンが球場に来てくれれば、それだけで嬉しいから」

 里崎はそう言って、馴染みの番記者はもちろん、彼の引退試合のために取材に来た人間に対しても、「ありがとう、ありがとう」と一人ずつしっかりと握手を交わす。そして、「これ、本当に伝説になったでしょ!」と顔をくしゃくしゃにしながらロッカールームへと引き上げていった。

 時計の針はすでに23時を回っていた。QVCマリンフィールドの最寄り駅である海浜幕張駅では終電が近づいている。

 それでもなお、球場前の「里崎コール」は鳴り止まなかった。

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