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W杯最終予選、ドーハのイラク戦で
ザッケローニの背中は何を語ったか。 

text by

戸塚啓

戸塚啓Kei Totsuka

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photograph byTakuya Sugiyama

posted2013/06/13 10:31

W杯最終予選、ドーハのイラク戦でザッケローニの背中は何を語ったか。<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

試合後、ザッケローニ監督は、4日後に迫ったブラジル戦については「これから15時間くらいフライト時間があるので、そこで考えたい」と語った。

ブラジル戦、ザックの背中にどんな感情が浮かぶのか。

 試合後のザックに聞くと、彼は肯定のひと言から切り出した。だが、「暑さで判断力が鈍っていた影響がある」と説明した。こちらを見つめる表情には、ファウルは多かったが今後も同じとは限らない、と書いてある。「コンフェデ杯の相手を考えると気にならないか」と追いかけても、「選手はよく分かっている」と短く答えるだけだった。

 イラク戦のような守備でブラジルに対峙したら、昨年10月と同じような結果が待っている。0対4ではすまないかもしれない。

 ザックは駆け引きのできる監督だと、僕は思っている。テクニカルエリアでの態度も踏まえると、本音を語っているとは考えにくい。

 不用意な反則は、身体がフレッシュな前半から見られていたのだ。

 監督の反応と自分の見立てに隔たりがあることが、個人的に嫌いではない。どちらが正しいのかは、やがてはっきりするからだ。

 6月15日のブラジル戦も、ザックはテクニカルエリアで戦況をみつめるだろう。その背中には、どんな感情が浮かぶのか。

 楽しみであり、不安でもある。

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