悪名とどろく個性派指揮官たちが王者を引きずり下ろす！

　スーパーカップでの退場と表彰式ボイコットによって、マッツァーリはイタリア協会からお咎めを受け、「長期監督資格停止中のコンテは練習も指導すべきではない」と“口撃”したゼーマンも「外野は黙っているように」と協会から小言を頂戴した。

　しかし、勝負の世界に生きる彼らが、オメオメと大人しく引き下がるわけがない。若く野心にあふれたチームを率いる2人の個性派指揮官は、悪役扱いこそむしろ望むところとばかりに、さらに闘志をかき立てるはずだ。

　マッツァーリとゼーマンはともに知られたヘビースモーカー。世間の嫌煙ムードなどどこ吹く風で、彼らは片時も煙草を離さない。紫煙をくゆらせながら、下克上に向けて策略をめぐらす。ユベントスの昨季のスクデットも、2年連続7位のチームが成り上がってつかんだサプライズ優勝だったのだから、今季も何が起きてもおかしくない。

　悪役見参。ナポリとローマが王者ユベントスを挟み撃つ、下克上のシーズンが幕を開ける。