野球善哉BACK NUMBER
丸佳浩、藤村大介、熊代聖人……。
平成生まれが野球界に吹き込む新風。
text by
氏原英明Hideaki Ujihara
photograph byHideki Sugiyama
posted2011/07/20 12:35
プロ4年目の広島・丸佳浩は、7月19日現在、打率.266、本塁打5本を記録。盗塁も7をマークするなど、走攻守そろった選手として広島のレギュラーに定着している
ソフトバンク・岩嵜、オリックス・伊藤も成長中。
高校時代からもめっぽう気の強いタイプだと思っていたが、変わらぬ向こう意気の強さが熊代の魅力の一つ。「野球界の最高峰のプロ野球の一軍にいるという充実感がある」と日々成長している熊代は、野球界に新風を巻き起こす気でいる。
「僕が高校時代で記憶しているのは、僕らの前後の代に騒がれる選手が多かったな、ということ。特に1個上の世代が騒がれていますけど、負けたくないですね。僕らの代からは『平成生まれ』なんで、平成生まれの選手はこれだけできる、というのを見せていきたい」
この他では、ソフトバンクの岩嵜翔は6試合に先発し3勝を挙げ、防御率も2.17と好成績を残している。ソフトバンクの重厚先発陣のローテーションの中に、割り込む気配が漂う。
オリックスの伊藤光は死球の影響で今は二軍落ちしているが、開幕戦のスタメンマスクをかぶるなど、二塁送球が常時1.8~9秒台の肩を武器に正妻取りを狙う。オリックス・山田勝彦コーチからは「今は守備のことを身につけてほしいので、細かいところを勉強している段階ですが、将来的には、世界の舞台でレギュラーを張れるような捕手になって欲しい」との期待を受けている。
来年には、東海大・菅野ら大学に進学した「BIG3」世代もプロへ。
もっとも、丸や藤村、熊代らが今年に来て、ブレークし始めたのは、やはり、「BIG3」の存在があるからだ。「BIG3」へのライバル心を口にできるのも、目指すべき存在である彼らが高いレベルでパフォーマンスを発揮しているからに他ならない。
田中将大が世代最高選手として同世代を牽引しているように、「BIG3」が4年目にして、そろってオールスタープレーヤーになったことが、彼らの世代の切磋琢磨をますます活発なものとしている。
来年には、高校から大学に進学した同世代もプロに入ってくる。
これも、実に面白く、田中がプロ、斎藤が大学を引っ張ったのと同じような構図が生まれようとしているのだ。今年の大学生は巨人・原監督の甥っ子である菅野智之(東海大)や藤岡貴裕(東洋大)、野村祐輔(明治大)の「大学BIG3」という存在が大学の同世代を盛り上げている。
「平成生まれはこれだけできるというのを見せたい」
熊代の言葉は、ややもするとプロ野球界への宣言のように思える。
「BIG3世代」が日本の野球界を席巻するのは時間の問題だ。