サハラマラソン挑戦記BACK NUMBER
360度何も無い砂漠で迷子です……。
過酷なコースでリタイアを夢見る。
text by
松山貴史Takashi Matsuyama
photograph byTakashi Matsuyama
posted2011/04/29 08:00
ひどい砂塵を防ぐためにマスクを着用
大の大人が泣き叫ぶ……阿鼻叫喚の医務室へ。
歩き疲れたが、マメができたので、メディカルへ直行。マメ潰しのプロに依頼する。
先生は指名制らしいので、どうせならと、アンジェラ・アキ似のエイミー先生にお願いする。
メディカルは戦場さながらで、噂に聞いていた以上に凄まじかった。大の大人が大声で泣き叫んでいた。
欧米人が大袈裟というのもあるが、それ本当に歩いてて負った傷なのか? と聞きたくなるようなひどい怪我をしている方も散見された。
エイミー先生の処置は迅速で、痛くなく、そしてやはりアンジェラ・アキにそっくりだ。膝の痛みを訴えると、ペインキラー(痛み止め)もくれた。明日も通おう。しかし、明日はいよいよオーバーナイトステージ。
一体どうしよう……。とてつもなく不安だ。
余談だが、ベルベル人のテントでコーラを買ったランナーが失格になったらしい。そんなところにも罠があるなんて……。
一瞬たりとも気が抜けない。やはり恐ろしいレースだ。