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回避されたF1分裂、
注目の合意内容。
text by
今宮純Jun Imamiya
photograph byGetty Images
posted2009/07/27 06:00
重装備で待機するレッドブルのピットクルーたち。来季から給油シーンは見られなくなる
分裂は回避された。今後M・モズレーFIA会長とFOTA(F1チーム協会)の間で論争が再燃するかもしれないが、6月24日、パリで開かれた世界モータースポーツ評議会で基本合意に達した。'10年からF1は新たなガイドラインに則ってリスタートすることになる。
FIAが打ち出した年間チーム予算制限(3月17日案は約46億円、4月30日修正案は約61億円)は撤回され、代わって「2年以内に参戦コストを'90年代前半レベルまで下げる」という文言が謳われている。数値目標は明らかにされず、今後どのように各チームが実行していくか難しい調整が必要だ。現在、400億円を超えるとも言われる予算を、約20年前のレベル(トップチームで推定150億円)まで削減するには、この制限枠に控除項目を設け、ドライバーの年俸などの人件費やマーケティング費用などは別枠にするしかない。そうした財務処理を合法的にうまくやる経理スタッフが脚光を浴びるF1になるかもしれない。