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王子、岡田かずちかは5番勝負で男になるか。 

text by

門馬忠雄

門馬忠雄Tadao Monma

PROFILE

posted2008/05/29 00:00

 「えっ、武藤がチャンピオンだって!?」

 これほどショックを受けたタイトル移動劇はない。

 ほかならぬ、4月27日に大阪府立体育会館で行なわれた王者中邑真輔vs.挑戦者武藤敬司のIWGPヘビー級選手権試合のことだ。

 筆者は当日、ノアの会場である東京・日本武道館にいたが、その取材現場で大阪の試合結果を聞かされ、愕然となった。

で3度目の防衛戦となる中邑に「時代を後戻りさせないでね」とエールを送ったばかりだった。中邑は28歳。カート・アングルを破ってIWGPのベルトを統一した若きリーダーだ。勝てると信じて疑わなかった。それが17歳も年が上の全日本のトップに22分34秒で逆転負けとは……。なんともやりきれなかった。この日、かみさんと一緒に飲んだビールはいつになく苦かった。

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