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猪俣紗奈子/アルティメット 
「食べて、投げて、飛びついて」 

text by

芦部聡

芦部聡Satoshi Ashibe

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photograph bySatoshi Ashibe

posted2011/04/06 06:01

猪俣紗奈子/アルティメット 「食べて、投げて、飛びついて」<Number Web> photograph by Satoshi Ashibe

喫緊の目標は2012年に台湾で開かれる世界大会の出場だ

「土日と祝日は、ほぼ練習か試合をしてますね」

 大学卒業後はクラブチームに所属し、アルティメット漬けの日々を過ごしている。

「シーズンは2月から10月までですが、その間の土日と祝日は、ほぼ練習か試合をしてますね。アルティメット以外の時間はなかなかつくれないけど、会社帰りにショッピングしたり、ネット通販を利用したり。何もしないでボーッとしてるのが苦手なので、逆にシーズンオフのほうが大変です(笑)」

 この日曜も午後から代々木公園で練習があるというが、その前に食堂でガッツリ腹ごしらえ。ホッケ定食にオプションのザルそばを追加するも、あっさり平らげる。たいした健啖家である。自転車で出発した彼女を見送り、電車で追いかける。

華麗なキャッチのテクニックはフリスビー犬以上!

 公園の広場で合流すると、すでに十数人のメンバーが集まっていて、手首にスナップをきかせてスローしたフリスビーがびゅんびゅん飛びかっている。夏のビーチで見かけるお遊びのものとはスピードやコントロールが段違いだ。

 当然、キャッチする側も素速いムーブが要求されるわけで、訓練された瞬発力がなければ掴むのは難しい。ユニフォームに着替えた猪俣さんは、コースを見定めると鋭くダッシュ、飛び上がって見事にキャッチを決めた。犬ならごほうびをあげていたところだ。

「アルティメットってレフェリーがいないんです。きわどいプレーだと相手がクレームをつけてきて、交渉で解決する。国際試合だと特に大変。英語がぜんぜんダメなので……。でも、ジェスチャーを交えてみたり、なんとかなっちゃうものなんですよねえ」

 練習後はダイナーで打ち上げ。バーガー&ポテトをビールで流し込み、旺盛な食欲を見せつける。連載のフィナーレを飾るにふさわしい、鉄の胃袋の究極美女であった。

猪俣紗奈子(いのまたさなこ)

1985年神奈川県生まれ。慶応義塾大学在学中にアルティメット日本代表に選出され、2008年にバンクーバーで開催された世界大会に出場。銀メダルを獲得した。平日は丸の内の大手企業で勤務。週末はアルティメットに打ち込む兼業アスリートである。

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猪俣紗奈子

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