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「三笘薫選手のようにブッちぎれないから…」中村敬斗が“シュート職人”になるまで…15歳から知る水沼貴史も思わず「頼もしいです!」

posted2024/03/27 17:00

 
「三笘薫選手のようにブッちぎれないから…」中村敬斗が“シュート職人”になるまで…15歳から知る水沼貴史も思わず「頼もしいです!」<Number Web> photograph by Masashi Hara/Getty Images

日本代表アタッカーの中村敬斗。アジア杯でもファインゴールを決めるなどシュートに特徴を持つ23歳に水沼貴史が迫る

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水沼貴史

水沼貴史Takashi Mizunuma

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Masashi Hara/Getty Images

 サッカー日本代表でカタールW杯以降からの“新顔”として存在感を高めている選手と言えば、中村敬斗(23歳)だ。抜群のシュートセンスに注目が集まる端正なアタッカーの才覚は、育成年代からヨーロッパ生活でどう育まれたのか。世代別代表時代から注目していた水沼貴史氏との“NumberWebオリジナル対談”で明かす。<全2回の第1回/第2回も配信中>

15歳の時、ソボスライとマッチアップしてたんだよね

水沼 敬斗君のプレーを初めて観たのは鳥取で行われた2016年のU-16インターナショナルドリームカップ(※当時の中村は15歳)。久保建英や菅原由勢もいて、のちのU-17W杯に繋がる大会でした。

中村 水沼さんも観に来ていたんですね。この大会はわりとハッキリ覚えてます!

水沼 マリがめちゃくちゃ強かったよね? あの時の日本チームは攻撃的で面白かったから、けっこう衝撃を受けたんだ。

中村 たしか1-2で負けた試合ですよね。

水沼 それこそ今、フランスでプレーしている選手もいるんじゃないかな。当時のキャプテンは今、南野拓実が所属するモナコにいるね(モハメド・カマラ)。あと、あの大会にはハンガリーも出ていて、リバプールで遠藤航と一緒にプレーしているドミニク・ソボスライがいました。覚えてる?

中村 はい、でも当時は全く印象に残っていなくて(笑)。あんなすごい選手になるとは正直、思わなかったです。

水沼 敬斗君も点を決めて4-1で勝っている。ちなみにハンガリーの1点はソボスライでした。

中村 (当時の写真を見て)……ホントだ、自分もマッチアップしていますね(笑)。

練習が終わってからもずっとシュートを打っていた

水沼 当時から敬斗君にはフィニッシャーの印象があって。もちろん、ドリブルは光っていたんだけど、昔からシュートも抜群に上手かった。横からのクロスボールに対する合わせ方もいいし、自分でカットインして、それこそアジアカップのベトナム戦のゴールのようなシュートも打っていた。キックの質も豊富で、巻くような軌道もあればニアにズドンと打ち込めるパワーもある。シュートを打つ時にどういうイメージをつくっているのかな?

中村 インパクトの瞬間にボールをふかさないようにちょっと体をたたむとか、力みすぎないようにとか、そのあたりは意識してるんですけど……言葉に表すのは難しい部分ですね。やっぱり身体に刷り込まれているものが大きいのかなと。

水沼 シュートは小さい頃から意識して練習していた?

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