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「原君、部がダメになるぞ」原晋監督が今も後悔する“最悪のスカウト”…青学大の信念「心根のいいヤツをとる」はいかに生まれたか?〈箱根駅伝BEST SELECTION〉

posted2024/01/05 17:02

 
「原君、部がダメになるぞ」原晋監督が今も後悔する“最悪のスカウト”…青学大の信念「心根のいいヤツをとる」はいかに生まれたか?〈箱根駅伝BEST SELECTION〉<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

大会新記録で、2年ぶり7度目の総合優勝を果たした青学大の原晋監督(写真は2022年)

text by

原晋

原晋Susumu Hara

PROFILE

photograph by

Nanae Suzuki

大会新記録で、2年ぶり7度目の総合優勝を果たした青学大。これまでNumberWebで公開されてきた記事の中から、特に人気の高かった箱根駅伝の記事を再公開します。今回は“青学大のスカウト”編です!〈初公開:2023年1月2日〉

◆◆◆

なぜ青学は勝ち続けることのできる強いチームに成長したのか――。その秘密を解き明かす、原晋監督著『フツーの会社員だった僕が、青山学院大学を箱根駅伝優勝に導いた47の言葉』(アスコム刊)から、「心根の悪い人間が、チームをダメにする」の章を抜粋して紹介する《全3回の3回目/#1#2からつづく》。

人間性を度外視したチーム編成では勝てない

 前にも触れましたが、育成だけでなく、スカウトの段階から人間性を重視すべきだと思い知らされたのは、監督就任3年目のことでした。1年目、2年目と思うような成績を残せなかった私は、契約最終年の3年目、人間性を度外視してタイムが良いだけの選手をスカウトすることに決めました。

 そのとき、獲得するつもりだった選手の指導者からこう警告されたのです。

「原君、あんな選手をとってはいけない。部がダメになるぞ」

 そこまで言われてかえって意地になってしまった私は、その選手の能力をしっかりと開花させ箱根駅伝に出てやろうと決めました。しかし、その決断は最悪の結果を生んでしまったのです。

【次ページ】 問題部員の乱れた生活で…就任3年目の悲劇

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原晋
青山学院大学

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